2016年10月30日

ドルビーアトモス ホーム2周年。

BDソフト「ネイチャー」で家庭用のドルビーアトモスが国内でスタートしてから、丸2年が経とうとしています。
141109-1.jpg自身も天井スピーカーを2本の7.2.2ch環境でスタートし、5.2.4chを経て7.2.4chまで実践して来ました。

この2年間の印象なのですが、当初はもっとソフトが進化するはずだと思っていました。・・伸びしろがあるはずだと。
しかしソフト自体の出来は変わっていないように思います。

むしろその伸びしろの一部は、ユーザー自身に求められることに気づきました。
つまり、正しい基本セッティングを詰めることです。
至極当然なことのようですが、ドルビーアトモス(オブジェクトベースサラウンド)ではこのことが重要でした。

従来の5.1や7.1chの延長で、大まかな妥協型セッティングに天井スピーカーを足しただけでは、本来の音で聴けない可能性が高いです。

あらためてそのポイントを挙げておきます。

・スピーカー配置
ITU-Rや取説にある推奨配置を守ることです。フロントの60°は案外効きます。

・音量バランス
160221-4.jpgフロアスピーカーの前後の音量、それと天井スピーカー前後の音量、このセンターが視聴位置と合致するようにします。
この図は理想図で、視聴位置は部屋の真ん中近くにあります。

これらを押さえた上で、家庭用ドルビーアトモス2年間の体感評価はどうか?
苦労して天井スピーカーを取付けた、そのご利益はどれほどのものか。

個人的には、従来型の9.1ch(7.1プラスフロントハイト)や11.1ch(プラスフロントワイド)との比較で、2割増し程度だと思っています。

2割増しの満足度は人それぞれでしょう。現に当初から満足している人はいました。(過去の自前アンケートより)
しかし当初の売り文句では、6割増しくらいの期待を持たされましたから、個人的な評価は低い方です。

ただ単に「上から音がすること」を喜ぶならば、それで良いのでしょうけど、「オブジェクトベースサラウンド」とは本来そんな単純なものでは無かったはずでは?という思いがあります。

160610-2.jpg例えば、フロアスピーカーの2本または3本と、天井スピーカーの1本または2本を利用して、任意な空間にファントムを生成するというのがその理屈なはず。

しかし、最近では「イマーシブ・オーディオ」にその呼称をすり替え、オブジェクトという視点を外して誤魔化されたために、オブジェクトの有り無し云々を言うのは僕くらいでしょう。

正直、Z方向に音を足しただけにしか聴こえない内容のソフトが大半ではないかと思っています。
ドルビーアトモス ホームとは、結局こんなもの・・なのでしょうか。・・2年経っても。
・・いや案外こんなもので、これで満足すべきかも知れません。

これまで聴いた、わかりやすく移動するオブジェクトの例は・・

151122-7.jpg「ネイチャー」の波と滝の水しぶき。

「ONKYO&PIONEERのデモディスク」のハエが飛び回る音。

「パラマウント」オープニングトレーラーの星が飛んで行く音。

どれも単純な単一音源のみ?

映画の複雑な音響デザインでは、他の音に紛れてわかりにくくなってしまうのか。
それをわかった上だから作り込んでいないのか。

あえてこれらを強調するような画作り・・3Dのはしり「飛び出す映画」の様に、槍をわざと観客に突き出す不自然な演出の作品もなかなか無いだろうし。
故ロビン・ウィリアムズ主演の「フラバー」のような作品ならどうなるか、観てみたい気もします。

個人的には、今後も過度の期待は持たない方が良いと思うことにしています。
何か技術的フィーチャーの追加がない限りは。

一方で、「Dolby Surround」や「Neural:X」といった2つの汎用拡張サラウンドが手に入るという点で天井スピーカーを付ける価値があるというのが救いです。

DTS:Xについては、その名前のみが先行した割にソフトが無さ過ぎ。
ハードも含めてやっと漕ぎ出したかなという程度なのですから、後日また記事をあらためます。


「海」のシーンの波と「滝つぼ」のシーンは地味ですが、アトモスの見本の1つです。
ネイチャー【Blu-ray】 [ パトリック・モリス ]

 

posted by shu at 14:51 | Comment(8) | TrackBack(0) | ドルビーアトモス | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

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この記事へのコメント
こんばんは!
最近のアトモスを聞いた訳ではないので何とも
言えませんが、5.1chに限れば音の作りは昔の方が
良かったのではないでしょうか??(汗)

確かにアトモスは上からの音が入ってたりで楽しいと思いますし、
低音は5.1chには入り切らない音がアトモスには入ってるとか??
※間違ってたらごめんなさい・・(^▽^;)

今でもオペラ座の怪人はメインの曲を鳴らすのに5本のスピーカー、
全てに音が振り分けられるなど、凝った作りになってます。
一つの音が複数にまたがってることもあるので、上手く鳴らせると
雄大で聴きごたえがあります。「もっと上手く鳴らせるのでは?」と
思うと飽きる事がありません(笑)

>むしろその伸びしろの一部は、ユーザー自身に求められることに気づきました。
つまり、正しい基本セッティングを詰めることです。

結局はここなんですよね!

次の記事の内容のほとんどを書いちゃいました(笑)
Posted by take51 at 2016年10月31日 20:50
take51さん、こんばんは。

>次の記事の内容のほとんどを書いちゃいました(笑)

や、やられたあーー。・・って、ち、違う!(笑)


>低音は5.1chには入り切らない音がアトモスには入ってるとか??

低音に関しては確かにそんな感じですよ。


>>つまり、正しい基本セッティングを詰めることです。
>結局はここなんですよね!

まあ、それぞれ個人の感じ方があり、違う再生環境をお持ちなわけです。
その上でそう受け取って頂けるならば、よろしいかと思いますね。

ところで、takeさんはやらないのかなあー。

Posted by shu at 2016年10月31日 23:06
>ところで、takeさんはやらないのかなあー。

現状のセッティングに満足できないので・・
やり残した感があるうちは次のステップに進めないんです(^_^;)

あとはリアのセッティングでもっと変わるのでは?
と目論んでます!!

5.1chをやり切ったらアトモスですね!(^.^)
Posted by take51 at 2016年11月01日 17:46
そうなんですね。

なかなか殊勝なお気持ちでしらっしゃる。(笑)
takeさんらしいと思いました。

なんだか、こちらのブログ記事のスピンオフの様になってきましたね。
http://kotonohanoana.com/archives/14129

Posted by shu at 2016年11月01日 21:36
なるほど!!

面白いブログですね!!(^.^)
こういう文章が書けると楽しいでしょうね〜!!

僕は僕なりに書く事になりそうです(^_^;)


Posted by take51 at 2016年11月02日 19:52
あ、あの記事ご存知無かったですか。

また記事の方を拝見させていただきます。
ではでは。
Posted by shu at 2016年11月02日 20:46
shu さん、こんにちは。

以前に相談させてもらった n'Guin です。

YAMAHA CX-A5100 を手に入れて、やっと使い始められました。 今回から、SubWoofer も、2 ch にしたので、shu さんと同じく 11.2 ch(7.2.4 ch) になりました。 天井にとりつけたのは、Rear presence だけで、Front presence はこれまで通りの Front Height です。ヤマハに問い合わせたところ、どちらでも良いそうです。

Front: soulnote ma1.0 → Dynaudio Contour 3.3
Center: soulnote sa2.0 BTL → Dynaudio Contour SC
Surround & Surroud back: soulnote sa1.0 → LS 5/12a (dynaudio unit のスピーカー)
Front presence & Rear presence: soulnote sa1.0 → Monitor audio Radius 90
SW1, 2: Fostex CW-250A

これまでの Marantz AV8801 のときに比べて、ぐっと音の質感が上がったように思えます。 よく言われていますが、音場補正をかけても音質が劣化しないというのを、初体験しました。 AV8801 のときには、普通の2ch ソースでは音場補正しないほうが(Pure Direct のほうが)音の粒立ち、定位感がよかったのですが、CX-A5100 では、どちらも良好です。

以前に、Front Height を加えたときに、スクリーンの登場人物が話している感じが改善された(shu さんは、http://dfly1.seesaa.net/article/185122018.html で同様のことを述べていらっしゃいます)のを覚えていますが、今回は、後方でも同じことが起こった感じです。
定番の「オペラ座の怪人」に、DTS:Neural-X をかけると、後上方の臨場感がよくなりました。劇場が爆発していく場面で、それがよくわかります。

Dolby Atmos は、Chicago しかソフトがないのですが、明らかに臨場感が上がっています。 この映画については、ドルビーTrueHDアドバンスド96kHzアップサンプリングの7.1チャンネル仕様の Blu-ray ディスク、通常版も持っていますが、Dolby Atmos 版が最も雰囲気感がいいです。 

まだ、BDP と SACD しかつないでおりませんが、AV8801 より、Multi-Ch 環境が向上したのはよくわかります。 今度の週末には、CD や LD などもつないでみたいと思っています。
Posted by n'Guin at 2016年11月28日 15:30
n'Guinさん、こんばんは。

7.2.4chの始動おめでとうございます。
やはり、CX-A5100は巷の評判通りの良い製品のようですね。
ヤマハはサラウンド音場の高さ表現もずっとやっていましたから、アトモスなどの3D音響との相性は普通に良いのは想像に難くありませんね。

D&Mの製品が採用するオーディシーは、ヤマハやパイオニアから比べるとだんだんと見劣りしつつあります。

ちょうど今日、アップデートのアナウンスもありましたから、ちょうど良い頃合いでしたね。
またアトモス、DTS:Xなどご感想をお知らせください。

Posted by shu at 2016年11月28日 19:00
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