2016年02月06日

前後のセンター定位。

天井スピーカーの登場によってサラウンドも3D表現となり、スピーカーの配置と調整は一段とシビアになったと思っています。

これをAVアンプのオートセットアップ機能に任せたままですと、やはりまだ無理があります。
聴感との差を、マニュアルで修正した場合の効果は歴然とあるのです。

デフォルトのままですと
平面的で立体感に欠けるサラウンドであり、5.1chとの差を感じ難い
SEが(効果音)すべきところに定位しないので、リアルな空間の感じが出ない。
・・という様なことになります。

今回はそのマニュアル調整で、まず最初に押さえるべき重要なことについて触れます。


ステレオ再生では当然な事ですが、「センター定位」というフレーズを見聞きします。

音量バランスの調整などで、スピーカー間の真ん中に音像を定位をさせるのが基本なわけです。

では、ホームシアターの場合ではどうでしょうか。
左右は当然として、「前後のセンター定位」という意識はありますでしょうか?

以前の記事で、この事が重要だと書いたつもりでしたが、もっと具体的に説明します。

ここを考えて行くと・・・
天井スピーカーとフロアスピーカー(5.1などの基本配置)との関係。

さらには、
画面の大きさと視聴位置の関係。

最後には、
理想のサラウンド配置とは?・・このあたりまで見えて来ます。


下の図は、うちのシアタールームを真ん中で割って、左の壁側を見たものです。

160206-1.jpg

赤と青の囲みの部分は、聴感で感じる前後のスピーカー間の音像の定位を示したものです。
赤は天井スピーカー間、青はフロントスピーカーとサラウンドスピーカー間のそれです。

SC-LX78のオートセットアップ、MCACC PROによって設定された状態のままですと、なぜかこういう感じになっていました。これは右側のスピーカーについても同様です。

まず、天井スピーカーの前後のセンター定位に問題はありませんでした。
一方で、フロントスピーカーとサラウンドスピーカー間のセンター定位については、偶然にもスピーカー間のほぼ中央にあり、「スピーカー間の真ん中に定位するようにバランスを調整する」のであれば、正しい様にも思われます。

しかし、サラウンド空間表現とSEのリアルな定位感、何より天井スピーカーとの関係性を考えると、これでは良くありません。

フロア設置のスピーカーの前後のバランス、すなわち前後のセンター定位も、天井スピーカーのそれと合致しなくてはいけません。

このようにです。

160206-2.jpg

天井スピーカーは視聴位置を中心に前後に等距離(同じ角度)な設置が基本です。
よって、前後のセンターは自身の真横と言う事になります。

しかし、実際には図でも分かるように、サラウンドスピーカーの位置が視聴位置に近いため、定位を真横にすると、当然サラウンド音場が後ろ寄りに(サラウンドスピーカーの音が大きくて)なってしまいます。

この実情を踏まえて、実際には「真横」では無く「眼前横」のような位置へ定位するようにマニュアルで調整しています。

この際の追い込みについては、SC-LX78の場合「Fine SP Distance」が使えます。
これと音量バランス調整を組合せるのです。
(参考の過去記事はこちら


しかし、そもそも視聴位置が後方過ぎないか?前後センターが部屋のセンターでは無いのか?
という疑念が出てきます。

このあたり、次回もサラウンドのスピーカー配置の話です。



今一番おいしい思いをしているのが、こちらのオーナーさんでしょうね。
しかし高い買い物ですよ。
実際にはほんの一握り・・の人の話でしょうけど。

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この記事へのコメント
shuさん
いつも楽しい記事をありがとうございます
shさんにお尋ねですが
アトモスと以前の完成形の11.2chの時を比べるとやはりチャレンジしてよかっと
感じていますか❔
私もアトモス導入に迷っているからです。
なぜならば 先日ホームシアター専門店にて アトモスを体験した結果が、いまひとつだったからです。ひとつのお店で判断が決まるほど
簡単なものではないことと危険は事は承知しております
そこで敢えてsyuさんの見解 アドバイスを伺いたいと思っています。
ご教授よろしくお願いいたします。
Posted by Gigasabe at 2016年02月09日 23:01
Gigasabeさん こんにちは。

こちらこそ、ありがとうございます。
しかし、責任重大ですね。それとちょっと文字数を要する案件です。(笑)

本日夜の回答、あるいは記事の本文で書くことも考えます。
なので少しお時間いただきます。よろしくお願いします。
Posted by shu at 2016年02月10日 12:32
Gigasabeさん 

こんばんは。お待たせしました。
では、ご回答いたします。

ご質問の趣旨を察しますに、
結局アトモスが良いか悪いか良く解らない・・
導入しても効果が無いのでは困る・・
このようなことですよね。

>アトモスと以前の完成形の11.2chの時を比べるとやはりチャレンジしてよかったと感じていますか?

11.2chの時も、今思いますと完成形では無かったです。特に基本配置(ITU-R)の部分でです。
アトモスの配置に関しては散々試行錯誤しましたが、そういうこと自体が楽しみなタイプの人間ですから、その部分での後悔はありません。
また現状でも11.2chと比較して悪いということはありません。AVアンプ自体の違いもありますから。

しかし、総合して満足しているかと言うと、1人のユーザーとして満足はしていません。


>先日ホームシアター専門店にて アトモスを体験した結果が、いまひとつだったからです。

何のソフトを体験されたのか?にもよります。
もし、それが「ドルビーのデモディスク」であり、セッティングと視聴位置に問題が無かった環境で、そのように感じられたのであれば、ご自身の感じ方をそのまま受け取られ、判断して良いかと思います。

なぜなら、ドルビーのデモディスクが他にはない、100%フルスイングのアトモスだからです。

これでいまひとつであったならば、感じ方は人それぞれなことです。

一方、市販の映画ソフトはせいぜい60からせいぜい70%程度の造りかと思います・・ざっくりな主観で言うとそんな感じです。
こちらでいまひとつとお感じならば、それで正しいと思います。

しかし一方で、最近の実践者さんの中で不満を言う人が意外と少ないという印象がありまして、以前実施したアンケートにもそれは現れていました。現状に不満の無い人もいるようですが、Gigasabeさんは違うようにお見受けします。

アトモスの導入はまさにチャレンジと言うことになるかと思います。
天井スピーカーという障壁の他、視聴位置にピンポイントで音の交差基準点とでも言いますか、そういうものを作るためのセッティングは従来のサラウンドとは違います。

・・結論が出ませんね。(笑)

「まだ見送りという選択」も無しとは言いません。今の状況ではですね。

アトモスソフトの今後の出来、DTS:Xの普及状況など今後の見立てに関しても言いたいことがありますから、また記事にしてみたいと思います。少しお待ちください。

Posted by shu at 2016年02月10日 22:53
shuさん
早々のご回答ありがとうございます。
視聴したソフトはドルビーのデモディスクでした。
スピーカーの設置位置などの確認をするにも
悲しいかな、自分自身にその知識がない為に
そこの所は❔のままでした。(笑)
shuさんの記事をお手本に今後の導入までの
プロセスを楽しいみたいと思っております。
色々とアドバイスありがとうございます。
今後もよろしくお願いいたします。
Posted by Gigasabe at 2016年02月11日 21:57
Gigasabeさん 

そうでしたか・・。
また、よそのショップでも試聴されたらと思います。
また感想をお聞かせください。


Posted by shu at 2016年02月11日 23:42
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